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2010年2月 3日 (水)

「簡単野菜出汁」 そして「味」とは…?

今回の「初亀さんと野菜料理&天然コラーゲンの会」にどうしても出したかったのが、野菜出汁です。

昨年の京都で、「菊の井」の村田さん方に教えていただきました。(京都研修 その後参照)簡単に言えば『野菜くずの出汁』なのですが、業界的に言うと、とっても『深い』意味があります。

フレンチがバターや生クリーム、イタリアンがオリーブオイルを捨てた様に『日本料理は、かつお節からの脱出=「出汁を捨てろ!」が必要』なのだそうです。
勿論私も、当然のように(何も考えず)毎日鰹節の出汁を引いてました。が、今や「菊の井」さんや「木乃婦」さんは二番出汁を引かない!そうです。
まあ、そんな深い意味はともかく、今回は女性のお客様がメインの会ですから、家庭というか家に帰って(ほぼ全員独身!)すぐに応用できるように『簡単野菜出汁』として(汚い字で)レシピを配りました。ブログでも簡単に紹介したいと思います。
(実際の京都でのレシピをブログで公開すると怒られて?しまうので
あくまでも「家庭版」ですから。)

*   

普段の料理で出た、野菜の皮の部分や、使わないモノの、汚れている部分は洗い、痛んでいる処は取り除き水気を軽く取る。

半日から一日程、日にあてて干す。あまりカラカラにしないで「適度に」水分が抜ければ充分です。

大き目の鍋に、干した野菜がタップリ浸る位の水を張り、火にかけます。

最初は強火から中火で沸かしますが、途中から弱火にして「煮立たせない」のがコツです。煮立たせると濁ったり「嫌み」がでたりします。

(家庭用なら)2~30分もすれば充分です。あまり煮すぎると出汁が無くなってしまいます。

火を止めても直ぐにこさないで冷めるまで待ってから濾します。。

里芋の皮やほうれん草はアクが強いので避けた方がいいです。紅大根や紫キャベツは出汁に色がつきます。

白菜・長葱・カブ・大根などは本当に良い出汁がでます。意外に1番いいのは枝豆の皮だそうです。(「菊の井」村田さん談)

*        *         *

うまく出汁がひけたな…と思ったら先ずは塩だけで味わって下さい。最初は「うすっ!」と思うかもしれませんが、上手にひけた出汁には色々な野菜の「輪郭」が感じられると思います。「あっ、この味は白菜とカブの甘みか…」なんて判ってきたら達人?です。あとは好きなように活用すればいいのです。そのうちに、大根やカブの皮からとった出汁で、大根の煮物なんて作ったりしたらもう名人!の域です。別に野菜にこだわらず、魚のアラを焼いて入れたり、昆布締めで使った昆布を再利用したり自由自在に試して下さい。

なんて自慢気味に書いてますが、この程度の事は、「敏感な」調理師さんなら誰でもやっていることです。

と言うより、今まで『捨てていた野菜くず=生ゴミ』が立派な出汁になるのですから、すっごい『エコ』だと思いません?

そして、今、ファーストフードやファミレス・居酒屋などでもそうですが、みな全て食べた瞬間に「ガツン!」とはっきり味がするモノばかりだと思いませんか。カップラーメンやウドン、薄めるだけの「出しツユ」なんてその代表ですよね。ひと口飲んだ瞬間にもの凄いダシ?の味が…。

でもそれって本当の『味』?なんでしょうか。

日本酒でも同じことが言えるかも。栓を開けて器に注いだ瞬間に「華やかで果実のような」香りがして、「マッタリとした甘みのある」味わいや、「妙にキレる」後口、等々…。

最初のひと口(特に開栓直後)で『これは美味い!』なんて感じる酒は、実はあまり大した事の無い酒が多いのです。逆に初めは『へぇ~』なんて感じで、そのうち『あれ?』『ん!』そして『こっ、これは凄い…』なんて「奥行き」がある酒には感服します。

今回の「初亀」さんも勿論、「黒龍」さんの「雫」なんてのもそうですね。「白隠正宗」さんも、いやいや「醴泉」さんなら、本醸クラスでも…。

いかんいかん。また日本酒について書き過ぎると多方面から怒られてしまいます。

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